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滋賀県の女性経営者にインタビュー

2019.10.17

WRITTEN BY

りーしゅんライター

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滋賀県の女性経営者インタビュー 04|大谷利恵さん(株式会社インターナショナルスワングループ )

現在、レディースの大きいサイズの洋服を扱うネットショップで、日本一の商品数を誇るブランド「GOLDJAPAN ゴールドジャパン」。

楽天やamazonなど大手通販会社に多くのECショップを構え、雑誌やメディアへも衣装提供するなど、まさに知る人ぞ知る同ブランドを運営するのは、株式会社インターナショナル スワングループです。

この大きな船の舵をとるのは、代表取締役社長・大谷利恵さん。今や年商14億の売り上げを誇る同社ですが、その始まりはなんと大谷さんのご自宅だったといいます。

当時産まれたばかりの赤ちゃんと3歳の子どもを抱えながら、たった1人で起業されたという大谷社長、本人いわく「ごく普通の専業主婦でネット知識にも乏しく業界に通じるコネもなく、まさに0からのスタートだった。」

そんな大谷社長が、いかにしてここまでの会社を築き上げたのか、その経緯と成功に必要な心がけなどについて、moa編集部がお話を伺ってきました!

ビジネスのきっかけは、日常の小さなきっかけから

取材当日、株式会社インターナショナル スワングループのある草津エストピアホテルへ伺うと、颯爽と現れたのは、まさに有名ブランドの社長という座にふさわしい、ファッショナブルな出で立ちの大谷社長。

気取らないかわいらしい笑顔と声が印象的な大谷社長に、すぐさま心を解きほぐされた編集部。その御姿からは、とても小さな子ども2人を抱え、たった1人で0からの起業をされたという苦労は、想像がつきません。

「小さな頃の夢は専業主婦になることだった。」という大谷社長のビジネスのきっかけは、日常の中のほんの小さなきっかけからでした。

社会人としていくつかのお仕事を経験後に結婚、その後出産を経て夢だった専業主婦となった大谷社長でしたが、ある日、仕事を持たない専業主婦に対しての厳しいご主人の指摘に「自分でもお金を稼ぎたい!」と強く思うようになります。

そんな時、ふと目についたのはリサイクルショップ。「家で不要になった服や子どもの絵本をリサイクルショップへ持っていくと、お金を受け取ることができた。そこで初めて、何かを売るとお金になるんだ、という実体験が生まれました!」

順調にビジネスの経験を積んでいった大谷社長

その後も不要品を売り続けましたが、家にあるものだけでは足りなくなり、次に思いついたのは、近くの量販店で購入した洋服をネットで売るという方法。

ときには子どもを預けて県内のあらゆる店を巡り、売れそうな洋服を集めに買い回り、それらをネットオークションで販売。こうして着実に収入が得られる生活が手に入った矢先、突然自宅に税務署の方が訪れました。

「その方に『税金を払ってください。あなたのやっていることは商売ですよ。』と言われて、びっくりしました!すぐに税金を払って個人事業主の届けを出しました。」

自分でも気付かぬ間に、収入だけでなく自身のビジネスの経験も積んでいたことに気付いた大谷社長は、いよいよ届けを出し個人事業主として起業されました。

さらには国内大手の楽天市場への出店を決意。これを機に、今までは量販店で買い付けていた洋服も正規の卸問屋で入手することになりました。

苦労多き日々

そんな順風満帆といえるビジネスでしたが、最初はなかなか軌道に乗らず、苦労の連続だったといいます。

「知識の無い私に、世の中はとても冷たかった。卸問屋へ行ってもすぐに洋服を売ってくれるお店は無く、助けてくれる人もいなかった。」

そんな孤独の中でも、諦めきれずに日々売れている店のページを見て真似をして、「どうすればこの洋服が売れるのか、お店のページを分かりやすくするためにはどうすればいいのか。」湧き上がってくる疑問を一つ一つ片付けていったといいます。

「とにかく分からないことだらけで、無我夢中だった。」という大谷社長、「自宅に配布された回覧板の書類を見ていたら、ある時明らかにパソコン慣れしているなという方が作った書類があったんです。その書類を片手に、すぐさまその方の家へ向かい助けを求めに行ったこともあった。」のだそう。

「本当に知識もコネも無かったので、何もかも手探りだった。」その言葉が嘘ではないことが分かる数々のエピソードには、編集部もとても驚かされました。

けれど同時にその行動の源であった「何としてでもこの洋服を売りたい。ビジネスを成功させたい。」という強い情熱に胸を打たれました。

大谷社長の行動力のルーツとは

まさに行動力に長けた大谷社長ですが、自身の子どもの頃については「特に目立つほうではなく、ポジティブなタイプでもなかった。ただ普通の子だった。」現在とは真逆のタイプだったといいます。

その行動力のルーツをお聞きすると、大谷社長が尊敬するソフトバンク社長・孫正義さんの著書「志高く」(著者:井上篤夫 実業之日本社)を教えて下さいました。大谷社長のビジネスにも大いに影響を与えたインターネットや現代を取り巻く情報化社会にいち早く目を付け、超人技ともいえる努力と行動力で現在のソフトバンクを築き上げた彼の姿は、まさに圧巻だといいます。

その後もたった1人で洋服を買い付け、モデルもいないためトルソーに洋服を着せ、ネットに載せて、メールや電話を常にチェックして…その他様々な仕事をこなす毎日。1日に3~4時間しか睡眠がとれず、テレビを5分見る間さえない…そんな多忙な日々が4年続きました。

「とにかく必死だった。だけど、そうやって私が一つ一つ乗り越えていく姿を見て、味方になったり助けてくれる人が増えていったんです。」

新たなステージへの幕

こうして徐々に売り上げも上がりビジネスの規模も大きくなった起業6年目の年・2012年。

税理士の方からかけられた「そろそろ会社にして従業員を雇ってはどうか。」という言葉に、大谷社長は満を持してビジネスを法人化することを決意されました。

なんとその時点で既に、年商は4億にまで膨れ上がっていたといいます。大谷社長のビジネスは、新たなステージへと幕を開けました!

会社名に掲げられたスワンについて伺うと、「白鳥は卵も産み子どもを育て、美しくしなやかで女性らしいイメージにぴったりだと思った。また静かに水辺に佇んでいるかと思えば、勢いよく羽を広げ、一気に遠くへと飛び立つ時もある。そんな会社にしたいと思った。」と語る大谷社長。

美しくしなやかでたくましい白鳥、それは働く女性のイメージでありながら、強い情熱で逆境を切り抜け、華々しい成功を手に入れた大谷社長自身の姿にも映ります。

株式会社 インターナショナル スワングループの2大ブランド

同社の看板ブランドである大きいレディースサイズの洋服を扱うブランド「GOLDJAPAN ゴールドジャパン」は、大谷社長自身が妊娠中着られる洋服が少なかったことから思いついたブランド。

その幅広いサイズ展開はもちろんのこと、ジャンルの幅広さにも定評があり、今やレディースの大きいサイズで日本一の商品数を誇っています。

他にかわいさと上品さを兼ね備えたデザインが人気の「sawa alamode サワアラモード」も同社の人気ブランド。両ブランドは共に、多くの雑誌やメディアに衣装を提供しています。

今後の目標は「ブランドの規模を2~3倍にさらに大きくしていくこと。また女性がさらに働きやすい会社にしていくこと。従業員と共に会社をさらに成長させていきたいですね。」

インタビューでは、「大事なのは『許せる心』を持つこと。仕事においても人生においても、その寛容さを常に高く持つことが全てをうまく作用させる。」という大谷社長らしい素敵な言葉がとても印象的でした。

インタビュー後には素敵なオフィスへもお邪魔しました!

インタビュー後には素敵なブランドが産み出されている同社へ、編集部もお邪魔することに。

扉を開けると「滋賀で一番志が高い」と大谷社長が豪語する従業員の皆さんが笑顔で出迎えて下さいました。

9月に育休から復帰したばかりだという廣島さんに大谷社長の印象を伺ってみると、「とにかくいつも笑顔でコミュニケーションを密に取って下さります。仕事はもちろん言葉や行動も常にプロフェッショナル。子どもがいても働きやすい環境を与えて頂けていることにもとても感謝しています。かわいらしい姿からは想像できないほどの苦労をされてきた過去には、ただただ尊敬していますね。」

毎日全員とコミュニケーションをとることを意識しているという大谷社長の習慣は、毎朝スカイプで従業員と対話することなのだそう。

「女性の輝ける会社」の姿

会社の印象についてお伺いすると、「『仕事が楽しい!働きたい!』と心から思える瞬間に溢れているんです。自分のやりたいことがどんどんできて自分自身が成長できる会社だと思います。

また、子どもを産んでからは改めて働く必要性を感じています。これは社長に教わったことですが、自分が働くことは子どもの選択肢を増やしてあげることに繋がると思うんです。私もそんな母親になっていきたいと思っています。」

キラキラした笑顔で語って下さった廣島さんの姿から、大谷社長の言葉にあった「女性の輝ける会社」の姿をしっかりと感じることができました!

moa読者へのメッセージ

最後に、moa読者へのメッセージを頂きました!

「まず、思っていること・感じていることを行動に移してみてください。それはつまり、0を1にしてみるということ。0が1になれば、次は自然と2が出てくる。そして次に3が出てくる。私のビジネスもその小さな積み重ねでした。

今の世の中は昔よりもっとネット環境が大きくなり『何でもできる時代』だと思います。そんな恵まれた環境の中で何もしないなんてもったいない。どんどん新しい扉を開けてチャレンジしていってください!」

がむしゃらながらも自身のビジネスを開拓してきた大谷社長だからこそ言える、心に響く言葉ですね!

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